高校入試対策・社会「日本の貿易の特色と課題」についてまとめています。
日本の貿易の特色
- 特色…典型的な加工貿易の形態が変化しつつある。原材料に加え、1980年代以降、アジア諸国・アメリカからの機械類の輸入が増加。輸出品は付加価値の高い機能の機械類が中心。
- 主要相手国…輸出入ともアメリカが最大。先進国との間では貿易黒字、資源輸出国との間では貿易赤字の傾向にある。
- 主な貿易港…成田国際空港・東京港・名古屋港・横浜港など。
- おもな工業地域…京浜・中京阪神・北九州工業地帯が牽引。瀬戸内・東海・京葉工業地域(太平洋ベルト)が発展。
- 公害対策…1950~60年代、 四大公害病(水俣病・新潟水俣病・イタイイタイ病・四日市ぜんそく)が発生。→公害対策基本法(現・環境基本法)、環境庁(現・環境省)の設置など。
日本の貿易の課題
原材料・燃料を輸入に依存。加工貿易で発展。石油危機後、素材型産業が停滞し、エレクトロニクス産業が増加。
問題点は、貿易摩擦・円高・人件費高騰などで国際競争力が低下。NIES諸国の工業製品の輸入増。アジアなどへ生産拠点を移転。下請け企業の経営圧迫、工場の海外移転による産業の空洞化。
貿易の発展
世界貿易の発展として、交通手段の発展が大きく、国際分業が成立。保護貿易政策から、IMFやGATT(1995年にWTOへ)のもと自由置場を拡大。
- 国際通貨基金(IMF)…国際連合の経済社会理事会の専門機関で、為替相場の安定や貿易の拡大をはかるために、短期の資金を供給する機関
- 世界貿易機関(WTO)…GATTのウルグアイラウンドから発展し、貿易の障害を取り除き、世界の自由貿易を促進する機関
貿易の形態
- 先進諸国…世界貿易の大半を占める。加工貿易(原料を輸入し、工業製品を輸出)や水理貿易(先進国間で工業製品を輸出入)。
- 発展途上国…先進諸国との垂直貿易(一次産品を輸出)。NIESに続く国々は,輸出加工区(自由貿易地区)などを設置。
主要国の貿易
- アメリカ…世界最大の貿易国。工業製品や原料・資料を輸出入手国は、カナダ・日本・EU諸国。
- EU諸国…域内の買易・資本の自由化を促進。
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