中学国語「テストでよく出る文学史・文学作品まとめ」です。
テストでよく出る文学史・文学作品まとめ
平安時代の作品
この時代の文学の特徴は、書き手も読み 手もすべて貴族社会の 人々であり、すなわち貴族文学であるという点である。また、かな文字が 作られ、女性を中心に広く使われるようになり、女流文学が生まれた。源氏物語
(物語。紫式部)、今昔物語集(三一巻。天竺(インド))、更級日記(日記。菅原孝標女。)などがある。
竹取物語(901年)
かなによるわが国最初の物語 文学。貴公子たちが美しい姫に求婚するが失敗し、最後に姫は月の世界に帰る。「かぐや姫」「竹取の翁の物語」と して知られ、物語の祖と呼ばれる。
伊勢物語 (930年)
在原業平と思われる男性の、元服から死に至るまでを伝記風に描いたわが国最初の歌物語。歌を中心に、 約一二五の短編から成っている。
枕草子(1001年)
随筆。中宮定子に仕えていた清少納言が、宮廷生活を中心に、自然や人生についての感想や見聞を書いた随筆集。鋭い観察力と「をかし」を基調とする美的感覚、細やかさが感じられる。
今昔物語集(1120年)
説話集。編者未詳。震旦(中国)、本朝(日本)の珍しい 話、不思議な話が千余り集められた、 説話の一大集成である。当時の人々の 生き方、考え方を描いている。
鎌倉・室町時代の作品
この時代 は全国に争乱が絶えず、人々は不安と動揺の中で 暮らしていた。そのため、中世の精神を代表する無 常観が広まり、それが文学に強い影響を及ぼしていった。また、軍記物 語・連歌・能や狂言が生まれた時代でもある。
・宇治拾遺物語(說話集、編者未詳)
・平家物語(軍記物語、作者未詳)
・十訓抄(説話集、六波羅二臈、左衛門入道)
・古今著聞集(説話集、橘成季)
・徒然草 (随筆、兼好法師(吉田兼好))
・御伽草子(物語、作者未詳)
などがある。
宇治拾遺物語
庶民的な話もあるが、全般に 仏教思想が色濃く流れている。
平家物語
源氏と平家の争いと、平家の滅亡を描いた軍記物語。琵琶法師によって語り広められた。
徒然草
兼好の見聞を中心に、人生・社 会・自然についての考えを述べた随 筆。仏教的な無常観が根底に流れ、兼好の深い教養と鋭い観察力がうかがわれる。
江戸時代の作品
この時代は、平和な治世の中で商工業が 発達し、町人文化と呼ばれる独自の文化が栄えた。木版印刷による大量出版が行われ、「仮名草 子」「浮世草子」などが 広く行きわたった。また、 俳諧という新しい文芸も 生まれた。
・伊曾保物語(翻訳読み物、訳者未詳)
・醒睡笑 (笑い話、安楽庵策伝)
・きのふはけふの物語(笑い話、編者未詳)
・七宿直草(怪談話、編者未詳)
・おくのほそ道(俳諧紀行文、松尾芭蕉)
・軽口御前男(笑い話、米沢彦八)
などがある。
仮名草子
江戸初期にかなで書かれた 短編読み物の総称。「醒睡笑」や「きのふはふの物語」などの短い笑い話を集めたものや、「宿直草」などの怪 話などが有名。庶民の教訓・娯楽的 な作品が多い。
俳諧
連歌から生まれたこっけいな趣 の俳諧連歌を、松尾芭蕉らが文芸として確立させたもの。芭蕉の俳諧は蕉風 と呼ばれ、「わび・さび」といった上品な味わいを大切にした。
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