中学社会「地理の総まとめポイント」高校入試これだけは最低限!です。
地理の総まとめポイント(中学社会)
日本地理概要
- 位置・・・ユーラシア大陸の東、東アジア。
- 北緯約20~46度・・・中国、アメリカ、地中海と同緯度。
- 東経約123~154度・・・真南にオーストラリアがある。
- 島国の日本・・・北海道、本州、四国、九州、千島列島、伊豆・小笠原諸島、南西諸島など。
- 海・・・まわりにオホーツク海、日本海、東シナ海、太平洋がある。
■日本の領域
- 領土、領空、領海からなります。
- 領海・・・沿岸から12海里(約22km)。
- 経済水域・・・海岸から200海里(約370km)。この範囲の水産資源や鉱産資源は沿岸国のもの。
- 範囲・・・南北に約3000km。東端は南鳥島、西端は与那国島、南端は沖ノ鳥島、北端は択捉島。
- 面積・・・北方領土を含め約38万km2。ドイツとほぼ同じ。
- 北方領土問題・・・北海道東部の択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島をロシア連邦が占領。日本は返還を要求している。
■地形図
- 縮尺・・・実際の距離を地図上に縮めた割合。(実際の距離=地図上の長さ×縮尺の分母)
- 方位・・・方位記号などがない場合は上が北。
- 等高線・・・2万5千分の1の地形図は10mごと、5万分の1の地形図は20mごと。間隔のせまいところは傾斜が急で、広いところはゆるやか。
- 地図記号・・・土地利用や建物の位置などを表す。※おもな地図記号については、地図帳、教科書で確認のこと。
■特色ある地形
- 扇状地・・・川が山地から平地に出るところに土砂が積もって出来たもの。水はけが良く、果樹園として利用されることが多い。
- 三角州・・・河口付近に土砂が堆積したもの。水田として利用されることが多い。
■47都道府県
- 北海道地方・・・北海道
- 東北地方・・・青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県)
- 中部地方・・・新潟県、富山県、石川県、福井県、長野県、山梨県、静岡県、岐阜県、愛知県
- 関東地方・・・東京都、神奈川県、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県、千葉県
- 近畿地方・・・京都府、大阪府、滋賀県、兵庫県、奈良県、和歌山県、三重県
- 中国地方・・・岡山県、広島県、山口県、鳥取県、島根県
- 四国地方・・・徳島県、香川県、愛媛県、高知県
- 九州地方・・・福岡県、大分県、佐賀県、長崎県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
日本の領域
領域は、一つの国の範囲のことを言います。領土と領海、領土と領海の上空である領空からなります。
■ 排他的経済水域
領海の外側で湾岸線から200海里(約370km)までの海。日本の排他的経済水域は国土面積の10倍以上です。
■日本の範囲
大きな島である本州・北海道・四国・九州と数千の小さな島が約3000キロメートルにわたって長く細くつらなります。国土面積は約38万キロ平方メートルです。
■ 領土問題
ロシアとの間に北方領土(国後島・択捉島・色丹島・歯舞群島)、韓国との間に竹島めぐり主張の相違があります。
■様々な地域区分
・大きく2つに分ける地域区分…東日本西日本
・一地方をさらに細かく分ける…同じ地方でも地域によってまとまり方に違いがある場合。
中部地方→北陸、中央高地、東海
・昔の地域区分
東海道・山陽道のなどの「道」が現在の地方、越後国、山城国などの「国」が現在の県にあたります。
日本の資源エネルギー
日本の発電は、主に水力、火力、原子力であり、火力の割合が最大です。そして、日本のエネルギーの90%超が輸入です。最近では、費用と安定供給に課題(費用が高く、自然条件によって電力が不安定であるという課題)は残るものの、太陽光、風力、地熱、バイオマスなどの再生可能エネルギーでの発電が試みが進んでいます。
■日本の輸入先
- 原油…サウジアラビア、アラブ首長国連邦、イラン、カタール、クウェート
- 石炭…オーストラリア、中国、インドネシア
- 鉄鉱石…オーストラリア、ブラジル、インド
■世界の主なエネルギー資源
フランスは原子力に最も頼り、カナダでは、広大な森林がある地理的要因を生かし、水力、アメリカは、日本と同じように火力が大きな割合を占めています。
■資源・エネルギー問題
これまで、世界は、化石燃料(石油・石炭・天然ガスなど)の化石燃料を使用してきましたが、限りある資源であり、可採年数が限られた有限エネルギーです。
日本の貿易
世界の貿易が活発になっている
- 国際貿易…2008年の世界の貿易額は1980年の約7倍。
- 先進工業国間…輸出・輸入とも工業製品が中心。
- 先進工業国と発展途上国間…発展途上国から先進国の工場製品の輸出が増加している。
■世界貿易機関(WTO)
貿易摩擦などの解消が目的。
日本の貿易は、加工貿易に依存していたが、現在は製品輸入が増加。
- 貿易相手…輸出入とも中国が1位。ついでアメリカ合衆国。
- 主な貿易港…成田国際空港・東京港・名古屋港・横浜港など。
- 問題点…貿易摩擦。工場の海外移転による産業の空洞化。
■日本の貿易品目の変化
<輸出>
- 1960年:繊維品・機械類・鉄鋼
- 1980年:機械類・自動車・鉄鋼
- 2010年:機械類・自動車・鉄鋼
<輸入>
- 1960年:繊維原料・石油・機械
- 1980年:石油・液化ガス・木材
- 2010年:機械類・石油・液化ガス
世界のすがた
海洋が7、陸地が3の割合。
- 陸半球…地球を半球に分けたとき、陸地の面積の割合がもっとも多くなるように区分したもの。
- 水半球…地球を半球に分けたとき、海洋の面積の割合がもっとも多くなるように区分したもの。
海洋の割合が大きいため、地球は「水の惑星」ともよばれています。
■三大洋
世界の海洋の約90%をしめている。広い順に太平洋、大西洋、インド洋となります。
- 太平洋…もっとも広大な海洋
- 大西洋…ヨーロッパ、アフリカと南北アメリカの間に位置する世界第2の海洋。
- インド洋…アジアとアフリカの間に位置する世界第3の海洋。
■六大陸
面積が広い順に
- ユーラシ亜大陸(アジアとヨーロッパ)
- アフリカ大陸
- 北アメリカ大陸
- 南アメリカ大陸
- 南極大陸
- オーストラリア大陸
地図の図法
- 正距方位図法:距離と方位が正しいけれど、大陸の形のゆがみが大きい。航空図で利用される。
- メルカトル図法:角度が正しいけれど、高緯度地域ほど面積が大きくなる。航海図で地用される。
- モルワイデ図法:面積が正しいけれど、大陸の形のゆがみが大きくなる。分布図で使われる。
■等高線
等高線により、土地の高さや傾斜を知ることができる。
- 地形図…国土地理院が発表。1/10000、1/25000、1/50000の地形図がある。
■縮尺
実際の距離を地図上に縮めた割合で、縮尺の大きい(縮尺の分母が小さい)地図ほど詳しい。
- 実際の距離…通常の長さ×縮尺の分母。縮尺が1/25000の場合は、1cm×25000=25000cm=250m
■方位
方位記号がない場合、通常が北を示している。4方位、8方位、16方位がある。
- 等高線…海面から同じ高さの地点を結んだ線。
- 等高線の種類…主曲線・計曲線・補助曲線。
- 等高線の間隔…狭いと急な斜面を表し、広いと緩やかな傾斜を表す。等高線を読み取ることで、土地の起伏や山の形がわかる。
- 地図記号…土地利用・建物・道路などを表す。
国際問題
民族・格差問題では、南北、南南問題、人口爆発などが挙げられます。
- 南北問題…南の地域に多い発展途上国と北に位置する先進工業国との経済格差
- 南南問題…南の地域の中での新興工業国と最貧国との間の経済格差
- 人口爆発…発展途上国で人口が急激に増加し、食料が不足している。
- 地域紛争…民族紛争というべきもので、多くの難民が発生し、後に貧しい生活が強いられるようになります。
- テロリズム…2001年9月11日のアメリカでの同時多発テロ、それからイギリス、フランスなど各地で宗教の違いや貧しさを背景に頻発するようになりました。組織化された武将集団が行動を起こすことが特徴。
- サイバー戦争…ネット技術を駆使し、国家の機密情報を盗み取る行為などに代表されます。
主権国家
主権国家とは、国民、領域、主権によって成り立ちます。
- 主権…他国に干渉されない権利である内政不干渉の原則とした国と対等である権利の主権平等の原則からなります。
- 領域…国家の主権が及ぶ範囲で、領土、領海、領空があります。領海は、沿岸から12海里(1海里は1852m)以内とする国が多いです。また、南極大陸はどこの国の領域でもありません。
- 領土問題…日本の択捉島をふくむ北方四島は、ロシア連邦に占拠されています。また、竹島は韓国が占拠、尖閣諸島は、中国が領有を主張しています。
- 公海…どこの国でも、自由に航行や操業ができる範囲です。
- 国旗と国歌…日本の国旗は、「日章旗」で、国家は、「君が代」です。
- 国際法…条約や国際慣習法を指します。
環境問題
環境問題では、地球温暖化、酸性雨、オゾン層破壊などが挙げられます。
■地球温暖化
二酸化炭素などの温室効果ガスが原因で地球全体の気温が上昇し、海面の上昇などが起きています。これにより、海抜の低い島国などの水没の可能性などもあります。石炭・石油といった化石燃料の使用により排出される二酸化炭素などが原因。海面の上昇、異常気象などが発生するとされる。様々な見解があることを踏まえておく必要もある。
■酸性雨
工場や車から排出される窒素酸化物、硫黄酸化物などが原因。森林の枯死、湖沼の魚の死滅などが発生。
■オゾン層の破壊
冷蔵庫・クーラ-などの冷媒、電子部品の洗浄などに使用したフロンガスが原因。皮膚ガンの増加につながる。
■熱帯林の破壊
焼畑、森林の伐採が原因。熱帯地方の生態系を破壊、酸素の供給の減少につながる。
■砂漠化
人口の増加に伴う過放牧、林の伐採、干ばつが原因。耕地、牧草地が減少。
■その他の問題
難民問題、核問題、宗教問題、エイズ感染、大気汚染など世界には、課題が山積みであり、日本に目を向けると少子高齢化(人口減少)に端を発する地域格差、所得格差(子どもの貧困)、男女格差、跡継ぎ問題、年金問題、また憲法の見直し、アメリカ軍基地問題(日本の自国の防衛の在り方)、性感染症の拡大、累積債務問題、放射汚染・原発問題、産業の空洞化など課題が山積しつつあります。
■公害
公害とは、企業の生産活動や人々の日常生活で大気汚染などにより、健康や生活環境が損なわれること。
四大公害病
- 新潟水俣病…新潟県阿賀野川流域で発生し、原因は、水質汚濁(メチル水銀)。1967提訴1971全面勝訴
- 四日市ぜんそく…三重県四日市市で発生し、原因は、大気汚染。1967提訴1972全面勝訴
- イタイイタイ病…富山県神通川流域で発生し、原因は、水質汚濁(カドミウム)。1968提訴1972全面勝訴
- 水俣病…熊本県で発生し、原因は、水質汚濁(メチル水銀)。1969提訴1973全面勝訴
公害の防止
公害追放の住民運動や環境省の設置。公害対策基本法に替わり、1993年には、環境基本法を制定し、新しい公害問題に対処している。また、省資源・省エネルギーを掲げ、企業が製品の開発に力を注いでいます。
3R
ごみを減らす(リデュース)、使ったものを再び使う(リユース)、資源として再生利用(リサイクル)をまとめた言い方。
循環型社会
資源を有効に活用し、廃棄物を出さない社会。生活の在り方を改める必要があります。2000年には、循環型社会形成推進基本法が制定されています。
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