近年、出題率急上昇の単元が社会保障制度です。少子高齢化社会を背景に、公的年金、介護保障制度、四大公害と絡めて出題されることが多いです。今回は、その社会保障制度についてまとめています。
日本の社会保障制度
社会保障は、日本国憲法第25条の生存権にもとづき、けが、病気、老齢、失業などで生活が困難になったとき、国が生活の保障を行う。
4つの柱
- 公的扶助…生活が困難な人に生活費などを支給。生活保護など。
- 社会保険…加入者がかけ金を積み立て、けが、病気、老齢、失業などで必要なときに保険金を給付。
- 社会福祉…障害者、高齢者など、はたらくことが困難な人の生活を保障し、その自立を図る。
- 公衆衛生…国民の健康の保持・増進をはかる。
公的年金の資金は、国民の保険料と税金でまかなわれています。少子高齢境での社会保障の在り方を考えていかなければなりません。
少子高齢化と財政
出生率の低下と平均寿命ののびによる少子高齢化の影響があり、社会保険などの給付額が増大しています。社会保険の現在として、高齢化の進展に対応するため。介護保険制度(介護サービスの充実、2000年4月から導入)と後期高齢者医療制度を導入。
社会保障の実現
高福祉高負担か、民間の企業と自己責任で備える低福祉低負担かの考え方。日本は増加する社会保障費に対応するため消費税を引き上げました。今後は社会保障の充実と経済成長の両立が課題となっています。
社会保障制度の練習問題
社会保障制度の四つの柱のうち、加入者や事業主が掛け金を積み立てておき、病気やけが、失業、高齢などで必要が生じたときに一定の給付が受けられるものを(① )という。児童・高齢者・心身障害者など生活不安を抱えている社会的弱者が自立し、能力を発揮するように国や地方公共団体が行う援助や育成などを(② )という。生活困窮者に対して最低限の生活を国が保障する仕組みのことを(③ )という。病気を予防し健康を維持するために生活環境や医療体制を公共的に確立することを(④ )という。これら四つの柱は日本国憲法第25条の(⑤ )の規定に基づいて保障されている。⑤とは、健康で(⑥ )な(⑦ )の生活を営む権利のことを指す。
社会保障制度の練習問題解答
①社会保険
②社会福祉
③公的扶助
④公衆衛生
⑤生存権
⑥文化的
⑦最低限度
以上が、【中学公民】社会保障制度のしくみとなります。自分たちの人生と密接するところなので、自分の考えを構築していくことも大切です。
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