中学古文対策問題「更級日記」冬になりて上るに、大津といふ浦に…の対策問題です、。
更級日記(中学古文)対策問題
次の古文を読んで、あとの問いに答えなさい。
冬になりて上るに、大津といふ浦に、舟に乗りたるに、その夜、雨風、岩も動くばかり降りふぶきて、雷(かみ)さへなりてとどろくに、浪のたちくるおとなひ、風のふきまどひたるさま、恐ろしげなること、命かぎりつと思ひまどはる。岡の上に舟をひき上げて夜をあかす。雨はやみたれど、風なほふきて舟出ださず。ゆくへもなき岡の上に、五六日と過ぐす。からうじて風いささかやみたるほど、舟のすだれまき上げて見わたせば、夕汐(ゆふしほ)ただみちにみち来るさま、とりもあへず、入江の鶴(たづ)の、声をしまぬもをかしく見ゆ。国の人々集まり来て、「その夜この浦を出でさせ給ひて、石津(いしづ)に着かせ給へらましかば、やがてこの御舟名残なくなりなまし」などいふ。心細う聞ゆ。
(問題)「心細う聞ゆ」には作者のどのような心の状態が表れているか。次から選べ。
ア「くに」の人々の説明を聞き、自分がしようとした旅がいかに危険であったかを知り、恐怖や不安を感じ ている。
イ「くに」の人々の体験談を聞くと あまりに大げさなので、もしかして うその話ではないかと疑い、しらけ ている。
ウ「くに」の人々が予測する今後の旅の危険な様子を聞いて、舟旅を続 けていくことの自信や気力をなくし ている。
エ「くに」の人々が調子に乗って言う悪い冗談を聞いて、彼らの心づかいのなさに対して悲しい気分になっている。
更級日記(中学古文)対策問題の解答・解説
(答え)ア
心情を直接表す表現や会話・行動などの手がかりをつかむ。手がかりになる部分の前後の状況と照らし合わせて心情をとらえる。
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